私は免許を取ってもうすぐ40年、無事故歴20年以上、無違反暦8年の運転手をやっております。
長年、車を運転している方と同様、車の運転にはいろいろな思いがあります。
まず最初に断っておきたいのは「こうすれば安全」と言う方法はございません。ハンドルを握った以上常に身の危険、誰かを傷つける危険と隣り合わせという 認識を持つべきです。
運転がうまいから、20年無事故だから今日事故を起こさないと言う保証はありません。
令和3年の交通事故死亡者数は2636名(政府統計)となっています。これは過去最少です。私が若い頃、30年位前は1年間に10,000名位は普通でした。
これは行政や関係機関、各団体、そして国民一人ひとりの意識の高まりによるものと思われます。全体としては良い方向に進んでいます。
一方、数が減ったといえ被害者や被害者の家族の悲しみを考えるとまだまだやるべきことがたくさんある。そして明日は我が身です。
高齢者の事故やドライブレコーダーやスマートフォンによる事故の詳細な記録を目の当たりにすると交通事故の根深さが社会に対して大きな不安になってるのは確かです。
ここで私が安全運転に対して思うことを述べたいと思います。
理屈で考える
時速20キロは安全ですか?
例えば歩いていて正面衝突をすると大怪我をすることがあります。歯が折れたりこけて頭を打ったりすることもございます。
人の歩く速度は時速4キロ, 服や荷物を合わせると70キロg位。これで正面衝突すると
140キロgのものが時速8キロで壁に当たるみたいなものですね。
一方車は1000キロg位あります。それが時速20キロで走る
時速20キロといえばマラソンの世界記録ペースですよね。
時速10キロでも相当なものだとわかります。
これでスピードの大切さがイメージできると思います。制動距離とスピードの関係は教習所で習ったと思いますがスピードが2倍になると制動距離は2の自乗= 4倍、スピードが3倍になると3の自乗= 9倍というものでした。
これは言い換えればスピードが2倍になるとエネルギーが4倍になる、スピードは3倍になるとエネルギーが9倍になるということです。
これをまたまた言い換えるとエネルギーが4倍になってるのにスピードが2倍になったとしか人間は感じられないと言うことです。
「人間の感覚は鈍い」ということです。
高速道路から降りてもスピードの感覚が掴めないのもこのためです。
この事を肝に銘じないと歩行者や自転車、交通弱者に対しても脅威になます。
それともう一つ理屈というかデータで考えるということが大切です。
国土交通省の分析によると交差点内の事故は4割に迫る勢いです。生活道路の死傷者数は幹線道路の2倍になります。この2つだけでも頭の片隅に常に入れておくだけでも交通安全意識はかなり違っています。
感情のコントロール
これは安全運転を考える上で一番と言っていいほど大切なものかもしれません。
これはほんの一瞬の出来事で変わったり体調なども影響してきます。これは運転だけではなく人生全てに対して当てはまることかもしれません。
いちど興奮状態に落ちるとなかなか元には戻れません。いくら表面的に平静を装ってもかなりきつい時があります。
しかし物事には必ず解決策があると言う強い心持つことが大切だと思います。
そして今の状態の自分を見るもう1人の自分をイメージするのもいいかもしれません。
例えば友達や家族が興奮状態になると冷静さを保つように促しますよね。そういうもう1人の自分をイメージする
「ちょっと今イライラしてるんじゃない」
「表情がこわばっているぞ」
「心臓がバクバクしてるぞ」
など自分を客観視することが大切だと思います。
合図を出す
これは結構できてない人が多いですよね。道路交通法でも合図不履行は立派な違反です。
もちろんこれは法律うんぬんの話ではなく0,何秒の差で事故を防いだり、周りの人間に注意を促したり、車の流れをスムーズにしたり、人間のやることなのでコミニュケーションと言う意味合いもあろうかと思います。
合図とは意思表示です。しっかり意思表示をすることでその周りの動きがスムーズになります。ドローンを頭の上に飛ばしてそこから自分を見るというイメージが必要です。
やはり今までの流れとは違うことをするときは例えば右折左折、停止、発進などの時は必ず合図を出しましょう。
合図と言うのは、誰彼に出すと言うよりは、自分が気づいていない確認できてない人に出すと言う気持ちを持つと合図の意味合いが深まると思います。
以上が私の経験から感じたことを書き並べてみました。もちろん他にも安全運転に対する考え方はたくさんあります。
いろんな方の意見に耳を傾けるべきです。
そして被害者や被害者の家族の気持ちになって考えるのは大切なことです。人ごとではございません。
あなたの運転があなた自身や家族そして社会のために役立てるよう心から願っております。
安全運転で参りましょう。
どうもありがとうございました。